高校数学ティーチャーKouのブログ

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逆関数の存在条件を理解しよう!(Part 2) 〜関数の数学的な定義〜(第29回)

前回は、逆写像が存在する条件

を学びましたね。

 

しかし、かなり難しく感じたでしょう。

 

今回は、写像の種類を学ぶことで

写像の存在について、

前回の内容も理解しましょう!

 

これが分かれば数IIIの「逆関数を求めよ」

で戸惑うことは完全になくなります!

写像は、以下の4種類に

分けることができます ↓

 

1. 全射でも単射でもない 左上

2. 単射であり、全射でない 右上

3. 全射であり、単射でない 左下

4. 全単射全射かつ単射 右下

 

写像 全射 単射 関数

 

単射とは

 

始域(=A)の、どの異なる要素も

終域(=B)の同じ要素に対応しない

写像のこと

 

全射とは

 

終域(=B)の全ての要素に対して、

始域(=A)の要素が最低1つ存在する

写像のこと

 

 

写像 全射 単射 定義


・この図の左上は、全射です。

(終域Bの全ての要素に始域Aの要素が対応)

・この図の右上は、全射です。

(終域Bの要素a'に対する始域Aの要素がない)

 

・この図の左下は、単射です。

(行き先がダブっている始域Aの要素がない)

・この図の右下は、単射ではありません。

efの行き先が、共にe'になる)

 

写像が存在する条件は、

この写像の言葉を使って言い換えられます。

 

fの逆写像f^{-1}が存在⇔f全単射

 

凄く覚えやすいですよね。なぜか?

写像 全射 単射

 

始域Aから終域Bへの写像f(以下f \ :  \ A \to B)が

 

全射でない(左下)のとき、

 逆対応はBからAですが、

 Bに行き先のない要素がある

 ので、逆対応が写像になりません。

 

単射でない(右上)のとき、

 逆対応はBからAですが、

 Bに行き先が定まらない要素がある

 ので、逆対応が写像になりません。

 

つまり、f \ :  \ A \to B

全射でない⇔逆対応f^{-1} \ :  \ B \to Aは迷子になる

単射でない⇔逆対応f^{-1} \ :  \ B \to Aは分身する

 

ので、逆写像は存在しないのです。

 

y=x^2 グラフ

 

f(x)=x^2始域も終域も実数全体にすれば

全射でも単射でもありません

 

ので、逆写像逆関数)は存在しません。

 

yからxを見たとき、

y=1x= \pm 1に分身します

y=-1は対応するxがないので迷子です

 

前回の回答 ↓

3次関数 グラフ

左側はy=0に対するxの値が3つ対応する

ので、逆関数を持ちません(単射でない)

 

右側はxの値に対してyの値が

ただ1つ対応しているので、

逆関数を持ちます(全単射

 

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